すくな系南瓜のパスタ。シャインマスカットのレーズンと。。。
すくな系南瓜とは、飛騨高山の特産野菜の「すくな南瓜」と同じ系統の南瓜です。「すくな南瓜」の名前の由来は、飛騨高山に伝承される「両面宿儺(りょうめんすくな)」にちなんで名付けられたとの事です。1600年程前に飛騨高山に現れた、頭が2つ、手足が4本ずつの鬼神と言われています。と、聞くと「あれっ?」と思った方もいらっしゃるでしょう。そう、あの人気アニメ「呪術廻戦」に出てくる「両面宿儺」と同じですね。その昔、人々を苦しめて退治された鬼神だとか、いやいやそうではなく、毒龍を倒して住民を守って丹生川地区で農耕技術を広めた豪族だとか、逸話が残っています。現在では「宿儺さま」と呼ばれ、高山市で五穀豊穣を願った「飛騨にゅうかわ宿儺まつり」が行われているそうです。アニメ「呪術廻戦」の中では特級呪物に分類された恐ろしい物とされていますが、実際は飛騨高山の民の味方として崇められているとのことですね。
その南瓜をオーブンでじっくり焼いたものと、その焼いたものをペーストにして豆乳などで作ったソースを和えてパスタにしました。フィノキエット(ワイルドフェンネル)と、マヤマヤの故郷の長野県産のシャインマスカットのレーズンを添えました。秋の訪れを知らせてくれる逸品です。
すくな系南瓜「甘龍」
「甘龍」は、すくな南瓜の耐病性が強化された品種で、食味が優れ、形が細長く、皮が薄くて包丁で切りやすく火の通りも早いです。8月〜10月に収穫を迎えます。保存も優れ、低温ならば数ヶ月もちます。追熟させたものは、甘味も旨味も香りも強く、人気の高い南瓜です。重量によりますが、東京辺りでは中々出回らないので、1本3,000円〜5,000円と高価で、高級食材の一つになります。
フィノキエット(ワイルドフェンネル)
フィノキエット(ワイルドフェンネル)はフェンネルの仲間ですが、流通販売されているフィノッキオ(フローレンスフェンネル)とは異なり、基部が肥大してバルブのようにはなりません。ただ茎と葉が伸び夏に花をつけ秋に種を結びます。通常、葉と種を利用しますが、夏の花や花粉も料理の引き立て役にもってこいです。今は秋、2m程に大きくなったフィノキエットが上の方で種を結実させた頃、地面近くでは新しい葉をつけ始めます。生で食するには、この若い葉が柔らかめでとても美味しいです。